PAGE R(リアルタイム・コンポーザー)
ソフトウェア Rev 10 から登場したシーケンサー。演奏データをリアルタイム入力するパターン・エディターと、そのパターンを並べて曲にして行くソング・エディタからなる。
現在のシーケンサーソフトの元を築いたソフトである。
シーケンスをドラムの打ち込みのように作っていけるパターンエディタ
作ったパターンを並べて曲を作っていく、ソング・エディター
ページRを使った演奏例:
ページRで簡単なシーケンスを組んでみる:
作ったシーケンスのデータを細かく見ていく:
Page R では、1 ~ 2 小節の短いパターンを組み合わせて 1 つの曲に仕上げていく。リズム・マシンのパターン打ち込みによく似ているが,音程やゲート・タイムまで指定でき,キーボードの演奏をリアル・タイムにどんどんパターンの中に取り込んでいく。
このページはパターン・エディターとソング・エディターの 2 つに分かれている。パターン・エディターでは 255 個までのパターンを自由に作ることができる。各パターンは 1 ~ 2 小節の長さで,変拍子の指定も自由にできる。
レコーディングは各レジスターにあるボイスごとに行う。たとえばレジスターA に 8 ボイスのピアノがロードされていれば,演奏は 8 ボイス分がまとめてシーケンサーに取り込まれていく。またレジスターA が 2 ボイスにセットされていれば,2 ボイス分の演奏データを取り込んでいく。
取り込みの分解能は 4 分音符 ~ 付点 32 分音符までの 8 段階から選べる。演奏したデータは即時画面上にグラフィック表示され,カーソル・キーを移動しながらエディットできる。もちろん手弾き演奏ではなく最初からカーソルを使って音を 1 つ 1 つインサートしてパターンを作って行くこともできる。音のデータとしては音程,ゲート・タイム,ベロシティー(8 段階まで)が指定できる。
上記の方法で作ったパターンを並べて曲を仕上げていくのがソング・エディターである。ここにはソングとセクションの2つがある。簡単な曲ならソングの中にパターンを順番に並べていけばいいが,曲構成が複雑になってきた場合には,まずセクション(A ~ Z までの 26 セクションが作れる)にパターンを並べ,そのセクションをソングに組み込む,という作り方をするとあとで修正が楽になる。
たとえばイントロ部分をセクション I に,テーマ 1 をセクションA に,テーマ 2 をセクションB に,サビをセクションC に作り,これをソングの中に I - A - B - A - C - A - A ,のように並べていく。
1 つのセクションにはパターンを 8 つまで入れることができ,各パターンを何回繰り返すかを指定できる。またソングは最大で 255 ステップまで作ることができ,パターン/セクションを並べ,セクションと同じように,それぞれの繰り返し回数を指定できる。
ページR ではテンポの変更は各パターン単位でしかできない。したがって細かいテンポ変更をしたい場合にはシンク・モードを EXT にして外部のシンク・ボックスでテンポをコントロールしてやる方がいい。
ページR ではソング演奏中,1 パターンごとにパターン・データをフロッピー・ディスクから読み込み,それをグラフィック・ディスプレイに表示しながら 8 ボイスで演奏をする。その間も全てのエディット機能は動作可能であり,
8 ビット・コンピューターでもここまでできるか! というくらい感動する。 CMI 開発者のキム・ライリーによると,これ以上 8 ビット・コンピューターでは不可能! という所まで機械を使っている,このクラスのハードでこれより凄いことをやれる人間はいない! と豪語している。
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