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Juno-6:

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JUNOALL
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   概要  ウンチク  その他
Juno-6 はこんな音

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  ウンチク :

●ROLAND で初めてデジタル・コントロールのオシレター『DCO』が採用された機種。それまでの ROLAND 製品はコンピューターで鍵盤をスキャニングしてそれに対応する電圧を作り,VCO を駆動するということをしていたが,コンピューターのデータを一度アナログに変えてから VCO に送るという無駄があった(これは,値段的にも高いものになってしまう)。Juno-6 ではμPD8049 というコンピューター・チップを使用して鍵盤情報を作り,これをもとにμPD8253 というプログラマブル・タイマーのチップが音を作るという方式をとっている。μPD8253 は,同社の EP-09 等に使用していたチップである。


●Juno-6 は最初 Poly-6 という名前になるはずだったが,KORG が同名の製品を発表することが判明し,急遽 Juno という名前に変更して発表された。


●当時の ROLAND 製品には Juno-6 をはじめとして 6 ボイスのポリフォニック・シンセが多い。これは左手でオクターブのベースを演奏し,右手で4声のコードを弾くのが標準的ポップス系キーボードの演奏形態だろう,ということで決定したボイス数である。その頃,こういう押さえ方をして演奏していたのはスタッフのキーボード・プレイヤーである故リチャード・ティーなどが有名である。

●Juno-6 のサウンドは非常にチープである。音の太さなどというのはほとんどない。発売当時は,まだ厚い音のする機種が重宝がられていた時期であり,Juno-6 はそんな中ではかなり異質な存在だった。そういったチープさを少しでもリッチな感じにしようと,Juno-6 にはコーラスが標準装備されている。しかし時代は変わり,そのショボさがカッコいい!という風潮が出てきてしまった。おかげで Juno シリーズは今ごろになってまた人気がでてしまった。ROLAND 製品は不思議なことに,このパターンが多い。


●Juno-6 にはアルペジェーターのクロック・イン以外には外部とのインターフェイスはついていないし,音色メモリー機能もない。そこでこれらの問題を解決するために約半年後に Juno-60 が発売された。60 では 56 個の音色メモリーと,Midi の前身である ROLAND 独自の規格”DCB”というデジタル・バスを搭載した。さらに 2 年後には Midi を搭載した Juno-106 と 106 にスピーカーをつけた Juno-106S が発表となった。Juno-60,106 は共にベスト・セラー機となった。


●Juno シリーズを買うなら,Midi のついた Juno-106 が一番のオススメだろう。Juno-60 では Midi で外部コントロールする場合,インターフェイスが必要となるし,Juno-6 では手弾き以外の道はない。音色的には Juno-6 も 60 も全く同じ音がする。また 106 ではカーティス社のチップを使用しており,音色は 6 や 60 とは違う。

 それでも Juno-6 が一番音がいい!と言う人もいる。しかし Juno シリーズを見る限り音がいいというのは主観の問題だからな...と言わざるをえない。いずれにしろ,妙なブームで Juno の値段が上がっているのは確かだ。

 そういうわけで,どうしても欲しい人は別として悩んでいる人は値段が少し落ち着くまで待ったほうが得かも...


外部とのインターフェイス

CV/ゲートのイン/アウト:なし

MIDI:5G-MIDI 取り付け可能。値段は 8 万円(1995 年)。

改造は Five-G 販売のワンオーナー品のみ。