概要:
楽器について
1972 年に発表された EML のデュアル・ボイス・モジュラー・シンセサイザー。 Minimoog と ARP の2600を足して2で割ったようなモデル。パッチングも可能で,かなり自由度の高い音作りが可能である。
日本には代理店がなかったためほとんど入荷してこなかった。
当時の定価
$1400 前後(出荷時のカスタマイズにより異なる)
仕様:
※バージョンによりパネル(特にパッチ・ボード)に多少の違いがある。
●鍵盤:44 鍵, F ~ C
☆VCO:4
●VCO 1:
ウェーブ・フォーム・セレクト:1 鋸歯状波/反転した鋸歯状波/三角波/矩形波/パルス波
チューニング・ボリューム:1
フレケンシー・レンジ・セレクト:1 ロー/ハイ
コントロール・センス:1
コントロール・モード 1:1 CM2/ENV1/OSC4/EXT
●VCO 2:
コントロール・モード 2:1 KB1/KB1 + MIX
オクターブ:1 - 1/0/ + 1
チューン:1
カラー:1 三角波-矩形波-鋸歯状波-オクターブ上の鋸歯状波,連続可変
●VCO 3:
コントロール・モード 3:1 CM2/KB2/KB2 + MIX
その他は VCO 2 と同じ
●VCO4:
コントロール・モード 4:1 CM3/MAN/MIX
オクターブ:1 LO / - 1 / 0 / + 1
チューン:1
カラー:1 三角波-矩形波,連続可変
●オシレター・コントロール:
オシレター 1 /ENV 1 ボリューム:1
オシレター 4 /EXT/サンプラー・ボリューム:1
●キーボード・コントロール:
キーボード・オクターブ・コース・ボリューム:1
キーボード・オクターブ・ファイン・ボリューム:1
グライド・ボリューム:1
●フィルター・インプット・ミキサー:
オシレター 2 レベル:1
オシレター 3 レベル:1
オシレター 4 レベル:1
ノイズ/EXT レベル:1
●VCF:
チューン・ボリューム(カットオフ・フレケンシー):1
レゾナンス:1
モード:1 LP/BP/HP,連続可変
●フィルター・コントロール:
オシレター 1/EVN 2 ボリューム:1
オシレター 4/EXT/サンプラー・ボリューム:1
キーボード 1/キーボード 2 ボリューム:1
●エンベロープ・ジェネレーター:2
アタック・タイム:1
ディケイ・タイム:1
サスティン・レベル:1
以上が2組
リリース・オン/オフ・スイッチ(エンベロープ 1/2 共用):1
●(リング)モジュレーター:
オフ/リング・ボリューム:1
●VCA:
エンベロープ・セレクト:1 ENV 1/ENV 2
●サンプラー:
レート・ボリューム:1
●アウトプット・ミキサー:
VCA レベル:1
EXT レベル:1
●プリアンプ:
ゲイン・ボリューム:1
☆パッチ・ボード:
●キーボード:
±10V アウト(パネル表示は + 5V となっている):1
グライド:1(オプションの 101 フット・スイッチによるグライドのオン/オフ)
ゲート・アウト:1(オン:+ 15V/オフ:0V)
CM 2 アウト:1(キーボード 1 の CV, 4.4 ~ 8.8V ±10%)
CM 3 アウト:1
●オシレター・コントロール:
EXT イン:1
オシレター・コントロール・ミックス・アウト:1
●オシレター1:
EXT イン:1
オーディオ・アウト:1
●オシレター2:
オーディオ・アウト:1
●オシレター3:
オーディオ・アウト:1
●オシレター4:
オーディオ・アウト:1
●マルチプル:
マルチプル・ジャック:4
以上が 2 組
●ノイズ:
オーディオ・アウト:1
●フィルター・ミキサー:
EXT イン:1
ミキサー・アウト:1
●フィルター・コントロール:
EXT イン:1
フィルター・コントロール・ミックス・アウト:1
●フィルター:
コントロール・イン:1
モード・アウト:1
●サンプラー・トリガ:
イン:1
アウト:1
●エンベロープ:
トリガ・イン:1
エンベロープ1アウト:1
エンベロープ2アウト:1
●モジュレーター/アンプリチュード・シェイパー(VCA):
オーディオ・イン:1
モジュレーション・イン:1
VCA コントロール・イン:1
VCA アウト:1
●プリアンプ:
イン:1
アウト:1
●アウトプット・ミキサー:
EXT イン:1
ハイ・アウト:2
ロー・アウト:2
パネル:
フロント・パネル:
ElectroComp 101 のフロント・パネルは下部にボリューム/スイッチ類,上部にパッチ用の標準ジャックが配置されている。通常の使用ならパッチの必要はないが,凝った音作りをしたい場合には各セクションをパッチングすることもできる。
パネルは左から VCO 1 ,オシレター・コントロール,キーボード・コントロール, VCO 2 ~ 4 ,ミキサー,VCF ,フィルター・コントロール,エンベロープ・ジェネレーター 1 & 2 ,リング・モジュレーター,VCA ,サンプラー,アウトプット,プリ・アンプに分かれている。
VCO 1 は基本的には LFO として使用されるがパッチ・コードでミキサーにつないでやれば無理やり音源として使用できなくもない。ここには VCO 1 の波形セレクトのほかに,VCO 1 をコントロールするソースを決めるスイッチ等が並んでいる。
オシレター・コントロールは,VCO 2 ~ 4 に送るモジュレーション用のコントロール電圧をミックスする。
キーボード・コントロールではグライド・タイムの調整のほかにキーボードのスケーリング調整ができ,クォーター・トーン等の特殊な音階も作り出せるようになっている。
VCO 2 ~ 4 には音程をコントロールするソース信号のセレクトやレンジ,チューニング,波形切り替えのボリューム/スイッチがついている。
ミキサーにはVCO 2 ~ 4 とノイズの音量ボリュームがある。
VCF にはチューニング(=カットオフ・フレケンシー),レゾナンス,フィルターのモード切り替えのボリュームがある。
フィルター・コントロールは VCF に送るモジュレーション用のコントロール電圧をミックスする。
エンベロープ・ジェネレーター 1 & 2 は AD(R)S タイプで,ディケイ・タイムのボリュームがリリース・タイムも兼ねている。
リング・モジュレーターは VCF のアウトの信号と VCO 4 の信号をリング変調する。他のソースと音を掛け合わせたい場合にはパッチケーブルを使用する。
VCA はエンベロープ・ジェネレーターの 1 か 2 をセレクトするスイッチがついている。
サンプラーでは,VCO 1 の信号を内蔵クロックでサンプリングし,ホールドする。他のソースをサンプリングしたい場合にはパッチケーブルを使用する。
アウトプットはシンセサイザーの音量ボリュームと外部入力の音量ボリュームがある。
プリ・アンプはパッチに接続した外部信号の増幅を行う。
リア・パネル:
なし。
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