概要:
楽器について
1972 年に発表された ARP の2ボイスタイプ・シンセサイザー。 Rev 1 〜 3 までの 3 タイプがある。パッチ・ケーブルを必要としないにもかかわらず,非常に自由度が高い。 対抗機種であった Minimoog と一線を画する発想のシンセサイザーであった。
当時の定価
本体:60万円
仕様:
日本語版パンフ:
● 2 ボイス 2 つのキーを同時に押して異質の音が出せる ●ホワイト・ノイズ,ピンク・ノイズ・ジェネレーター付 ●スライド・ボリューム式 ポルタメント ●ピッチベンド・コントロール ● 7 オクターブ鍵盤トランスポーズ ●サンプル・アンド・ホールド ●デジタル・リングモジュレーター ●オーディオ・ミキサー ●ボルテージ・コントロールド・フィルター ●ハイパス・フィルター ●エンベロープ・ジェネレーター・A.D.S.R. ●エンベロープ・ジェネレーター・A.R. ●ボルテージ・コントロールド・オシレーター 1.2. ●ロー・フレケンシー・オシレーター
英語版パンフ(Rev.3のもの):
●Voltage Controlled Oscillator(VCO) 周波数レンジ:16Hz〜16KHz 波形:鋸歯状波,矩形波,パルス波 最大ビブラート幅(サイン波ビブラート):±1 オクターブ 最大トリル幅(矩形波ビブラート):±1.2 オクターブ 最大ADSR周波数シフト幅:±10 オクターブ パルス幅:5%〜50% パルス・ワイズ・モジュレーション:LFO=±25%,ADSR=±45%
●Voltage Controlled Filter(VCF) タイプ:ローパス 24dB/oct. 周波数レンジ:16Hz 〜16KHz 最大使用可能レゾナンス:約30(意味不明) 最大LFOモジュレーション幅:1.5 オクターブ 最大ADSRスィープ幅:±10 オクターブ レゾナンスによる自己発振可能
●Voltage Controlled Amplifier(VCA) ダイナミックレンジ:80dB
●ノイズ・ジェネレーター タイプ1:デジタル ノイズ・スペクトラム・タイプ:ホワイト,ピンク
●マニュアル・コントロール・フィルター タイプ:ハイパス
●Low Frequency Oscillator(LFO) 波形:矩形波,サイン波 周波数レンジ:0.2Hz 〜 20Hz
●ADSR エンベロープ・ジェネレーター アタック・タイム:5 ミリ秒 〜 5 秒 ディケイ・タイム:10 ミリ秒 〜 8 秒 サスティン・レベル:ピークの0 〜 100% リリース・タイム:15 ミリ秒 〜 10 秒
●AR エンベロープ・ジェネレーター アタック・タイム:5 ミリ秒 〜 5 秒 リリース・タイム:10 ミリ秒 〜 8 秒
●ポルタメント 最小時間:1 オクターブにつき約 0.01 秒 最大時間:1 オクターブにつき約 1.5 秒
●サンプル・アンド・ホールド VCO での周波数最大変化幅:2.5 オクターブ VCF での特性最大変化幅:2.5 オクターブ
●Proprotional Pitch Control(PPC) シャープ(上方向へのベンド):最大 +5 半音,最低 +4 半音 フラット(下方向へのベンド):最大 -5 半音,最低 -4 半音 ビブラート:±4半音(ビブラート・スピードはLFOスライダーでコントロール)
●インターフェイス CV イン/アウト:1 V/Oct . ゲート・アウト:約 +10 V ゲート・イン:最低 8 V トリガ・アウト:10V のパルスで20マイクロ秒 トリガ・イン:8V のパルスで10マイクロ秒 ポルタメント・オン/オフ・ジャック ペダル・ジャック
●出力 XLRキャノン(Rev 3 のみ。1,2ではフォン):ハイレベル 2.5V PP,インピーダンス100KΩ 1/4”フォン:ローレベル 0.25V PP,インピーダンス10KΩ
パネル:
フロント・パネル: パネルは左からチューニング/ポルタメント関係,VCO1 ,VCO2 ,LFO & S/H 関係,ミキサー/VCF/ハイパス・フィルター/VCA,エンベロープ・ジェネレーターの順に並んでいる。
チューニング部にはポルタメントやトランスポーズ・スイッチ,ノイズ音切り替えスイッチの他に,ピッチ・ベンダーがついている。このベンダーは Rev 1 ,2ではただのボリューム! Rev 3では PPC(Proportional Pitch Control)になっている。
VCO1 と 2 はほぼ同じものが 2 台入っている。それぞれチューニングのコースとファイン,ビブラート・デプスとソース信号の選択,パルス・ワイズ・デプスとソース信号選択スイッチがついている。
またVCO1 にはキーボードからのCVのオン/オフ・スイッチが,VCO2 にはシンク・スイッチがついている。
LFO & S/H 部には LFOフレケンシー,サンプル&ホールドのソース信号のミキサーとスイッチ,サンプリング・トリガーのセレクト・スイッチ等がついている。
ミキサー/VCF/ハイパス・フィルター/VCA 部には,音源ソースをミックスするオーディオ・ミキサー,VCF(ローパス)にはカットオフ・フレケンシー,レゾナンスとそれらをコントロールするソース信号のボリューム/スイッチが,ハイパス・フィルターにはカットオフ・フレケンシー,VCA には ADSR/ARの切り替えスイッチとレベル調整,ホールド音量のボリュームがついている。
エンベロープ・ジェネレーター部には ADSR と AR の2つのエンベロープ・ジェネレーターと,それらを駆動するトリガー信号のセレクト・スイッチが並んでいる。
リア・パネル: リア・パネルについているコネクター類は Odyssey の Rev によって違っている。 通常の電源スイッチの他に, Rev 1 ではペダルジャック,アウトプット・ジャック(ロー/ハイ)のみがついているが,Rev 2 ではこれにCV/ゲートのイン/アウトが, Rev 3 ではアウトプットのコネクターにキャノンが
追加されている。
なお,このサイトに登場している Odyssey は Rev 1 だが,Midi 改造してあるためボリューム/スイッチ類がいくつか追加されている。
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