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Opus-3:

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OPUSALL
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   概要  ウンチク  その他
Opus-3 はこんな音

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  ウンチク :

●OPUS-3はオルガン/ストリング・タイプのキーボードであるが,すでに ROLAND や ARP が先行して同じ考え方のキーボードを発売しており,2 ~ 3 年乗り遅れての発表という感は否めない。


●ストリングスやオルガン部分のサウンドは,まあ及第点という感じだが,VCF を使ったブラス部分のサウンドは非常にいい!さすが MOOG のフィルター!という感じがする。これだけのためにこの機種を買ってもいいくらいだ(ちょっと言い過ぎ?)!

●ストリングス音源は 8’,4’とその両方が鳴る BOTH の 3 種類の音域切り替えができる。音源自体の音は単純な発振音で,厚みのあるストリングス・サウンドではない。これにコーラスをかけて厚みをつけるためにはコーラス・セクションでコーラス効果をつけなければならない。またこの音源にはローパス・フィルター/バンドパス・フィルター/ハイパス・フィルターの切り替えができるイコライザーがついており,VCF のようにレゾナンスをつけることもできる。

●オルガン音源には 16’,8’,4’,2’,1’の 5 種類の音域の音源が用意されており,これをミックスして音を作る。ただしこれらの音は 1 つの元音源の波形を分周して作っているため,全ての音域をミックスしても,音が厚くなるわけではない。ミックスした音はトーンで音色調整をする。ここで作られた音はコーラス/ダイレクト/VCF に送り出すことができる。コーラスに送ればストリングス系のチャーチオルガンサウンドが,ダイレクトなら厚みのない(チープな)オルガンサウンドが,VCFに送ればシンセ的な音のオルガンサウンドを作ることができる。


●ブラス系音源には 16’,8’,4’の音域切り替えのスイッチと,VCF モード・スイッチがある。VCF モード・スイッチでは,VCF のコントゥア(エンベロープ)をファクトリー設定にするか,VCF セクションのコントゥア・ジェネレーターでユーザーが作るかを選べる。


●コーラス・セクションにはコーラス・デプス/コーラス・レート/コーラス・ディレイがあり,コーラスの深さや速度等が設定できる。ここにはストリングスとオルガンの音を送ることができる。


●VCF セクションには CF(カットオフ・フレケンシー),エンファシス,コントゥア・アマウント,ファイナル・ディケイとアタック(タイム),ディケイ(タイム),サスティン(レベル)の 3 つのコントゥアがある。ファイナル・ディケイのスイッチがオンになっている場合にはディケイはリリースの長さの設定を兼ねることになる。このへんは Minimoog と同じ仕様となっている。コントゥアで作られたエンベロープ電圧は VCF に送られ,そのかかり具合の深さはコントゥア・アマウントで調整する。


●ステレオ・アウトプット・ミキサー・セクションではコーラス/ダイレクト/VCF の 3 種類の音のオン/オフ,音量,パンを設定する。


●上記のように,OPUS-3 ではストリングス/オルガン/ブラスの 3 種類の音源がコーラス/ダイレクト/VCF の 3 つのアウトとして出力される。ほとんど順列組み合わせの世界で,慣れないとわかりにくい。このへんは Polymoog ゆずりの伝統なんだろうか?!


●OPUS-3 の VCF は当然のことながら MOOG 特許のラダー・フィルターが使用されている。おかげでブラスの低音などはVCFを通してやると,しっかり MOOG の伝統的なぶっといサウンドがするのが不思議である。

 たいがいのストリングス/シンセのシンセ音はリズミックな曲では使いモノにならないが,OPUS-3 の VCF を効かせたベース・サウンドは,シンセ・ベース代わりにも使えるくらい音がいい。


●OPUS-3 では,分周によって作り出されたポリフォニックの音源に対して VCF は 1 つしかない。したがってコントゥア(エンベロープ・ジェネレーター)の設定によっては鍵盤を押さえた状態で更に別の鍵盤を弾くと(レガート演奏),前に押さえた音も新しく押さえた音も一緒に VCF の効果がかかってしまう。ROLAND の RS-505 等ではこれを回避するためにレガート演奏時にはエンベロープが再起動しないようにするスイッチがついていた。残念ながら OPUS-3 にはこの機能がないため VCF 使用時には演奏に注意が必要となる。


●OPUS-3 のコーラス・アウトはモノである。すでに他社の製品でコーラスのついたものはステレオアウトになっていたのに...残念ながら減点の対象だろうね(当時としては)。そういうわけで,OPUS-3 のステレオアウトは3種類の音を Pan で左右に振り分けただけのステレオなのである。


●ストリングス・サウンドが欲しくて,ちょっとお金に余裕のある人には 7 ~ 8 万で見つけたら買いな機種だ。何といっても『風に語りて』のリメークでヒットを出したグループ『OPUS-3』と同じ名前だしね!



外部とのインターフェイス

CV/ゲートのイン/アウト:ゲート・アウトのみあり

MIDI:改造は不可能