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Sigma(Σ):

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SIGMAALL
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   概要  ウンチク  その他
Sigma はこんな音

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  ウンチク :

●Sigma(Σ)はパフォーミング・キーボードと名付けられたプリセット・シンセサイザーである。通常プリセット・シンセというとピアノやベースといった楽器音が中心だが,Sigma ではそれらの他にシンセ独特のサウンドを 8 種類プリセットという形で搭載している。通常のプリセットに 1 VCO ,シンセ・プリセットに 1 VCO のため,トータル 2 VCO のシンセとして使用できる。ただし両音源を同じ音色にセットすることはできない。

 各プリセットには,その音色に関わるパラメーターを,1 つだけ変えられるボリュームがついている。以下にそのリストを示す。

 プリセット名 : 変更できるパラメーター

☆シンセ・セクション :

  ノイズ        :アタック/リリース・タイム

 32’鋸歯状波      :アタック/リリース・タイム

 16’サンプル&ホールド :S&H クロック ・レート

 16’パルス・ワイズ   :アタック/リリース・タイム

  8’鋸歯状波      :アタック/リリース・タイム

  8’パルス波      :ディケイ・タイム

  8’矩形波       :アタック/リリース・タイム

  4’鋸歯状波      :ディケイ・タイム

☆インストルメント・セクション:

 32’エレクトリック・ベース :カットオフ・フレケンシー

 32’チューバ      :カットオフ・フレケンシー

 16’クラビ       :パルス・ワイズ

 16’ファズ・ギター   :トーン

 16’ホルン       :カットオフ・フレケンシー

 8’トランペット    :カットオフ・フレケンシー

 8’クラリネット    :トーン

 8’ダブルリード    :トーン

 8’ストリングス    :アタック・タイム

  4’フルート     :トーン

  4’ハンマード・パーカッション:ディケイ・タイム


●通常のプリセット・シンセでは複数のプリセット・スイッチを押しても,その中の 1 つだけが有効になるような設計になっているが,Sigma ではプリセット・タブレットを複数選ぶことができる。オシレター自体はシンセとインストルメントにそれぞれ 1 つなので,複数のタブレットをオンにしても音が厚くなるわけではないが,不思議とそれぞれの音色は足されていく。たとえばシンセで 32’の鋸歯状波,16’のパルス波,8’の矩形波を選び,それぞれのアタック/リリース・タイムを 0,5,10 というようにセットすると打鍵後,徐々に高い音程の要素が増えてくるのがわかる。


●広告には『524,287 種もの音色が合成できる』と書かれているが,かなり誇大広告という気がしますな。


●オシレターは 2 つあるので,シンセとインストルメントでチューニングを 5 度にセットして弾けば,2 つの違う音色ながらも平行 5 度のシンセ・サウンドを作ることもできる。


●ジョイスティックは2本あるが,右側のものはハイパスとローパスの 2 つをコントロールできる。スティックの上下方向ではハイパスを,左右方向ではローパスをコントロールし,ハイパスが閉じてローパスが全開という基本位置はスティックが右斜め下になる。ジョイスティックをグルグル回すと 2 つのフィルターがオープン/クローズし,面白いサウンドが得られる。これは他のシンセではほとんどできない技である。


●キーボードは深く押し込むとタッチ・センサーが働き,ビブラートかピッチ・ベンド(アップ/ダウン)をシンセ/インストルメントの一方か両方にかけられる。またクォータートーンのタブレットがオンになっているとき,鍵盤を 2 つ押すとその半分のピッチの音が鳴る。たとえば E のキーを押しながらE♭のキーを押すと E より 1/4 音低い音程を鳴らすことができる。


●Sigma のデザインは同時期に発売されたラムダ(Λ)の上に置けるような平たくてパネルが斜めになったような形をしている。このためボディーの作りは複雑怪奇になっており,メンテで裏蓋をはずして基盤を取り出そうとするとえらいことになる。一度だけ接触不良を直そうとして中を開けたが,二度と自分で蓋を開けようとは思わない。


●リア・パネルの項にも書いてあるが,Sigma の外部インターフェイスは Oct/V と Hz/V が混在している。したがって外部のシンセと接続して使う場合には注意が必要である。


●発売当時のキャンペーンとして,愛用者カードを送った人全員にジャン・ミッシェル・ジャールのアルバム『軌跡』をプレゼントというのがあった。


●Sigma は国内では 1000 台の限定生産であり 1 台 1 台に通し番号が入っている。100 台くらいだったらビンテージ価格も出るだろうに...アメリカの広告では限定 1000 台なんて話は出てこない。

 まあ,安ければ買っといてもいいかな?という程度のアイテムです。


外部とのインターフェイス

CV/ゲートのイン/アウト:あり。

 ただし Hz/V と Oct/V が混在しているため,外部との接続には MS-02 等のインターフェイスあったほうが便利。

MIDI:改造は不可能