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MicroPreset:

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MICROPRESETALL
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   概要  ウンチク  その他
MicroPreset はこんな音

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  ウンチク :

●この楽器は,電子オルガンの上に乗せて使用したり,バンドの中でボーカリストが自分の前において歌いながらちょろっとソロを弾くといったような用途に便利な機種である。


●Micro Preset を使っているユーザーの中で最も有名なのはおそらく OMD であろう。彼等のライブ・ビデオでも,この楽器をしっかり見ることができる。他にも当時シンセサイザーを使ったニュー・ウェーブ/パンクのバンドに重宝がられていたようだ。また変わったところではブライアン・イーノもこの機種を使っている。

OMD のシングルコレクション

「エノラ・ゲイの悲劇」が有名

●Micro Preset には 3 つの種類がある。1 つは最も一般的な M-500 ,次にこれにスピーカーのついた M-500SP ,そして KORG がビクターに OEM 供給し,ビクター・ブランドで出ていた M-500 の 3 種である。ビクターから出ていたバージョンは最初 KORG のものより定価が 1 万円高かったが,後に同じ値段になった。ビクターのものはパネルがシルバーで,ビンテージ価値としてはこちらの方が上かもしれない。もちろん音はどれも全く同じ。


●Micro Preset も初期の KORG 製品と同じく VCF やエンベロープ・ジェネレーターが独自の考え方になっている。VCF のカットオフ・フレケンシーはこの機種でもトラベラーと呼ばれているが,ローパスのトラベラー 1 つだけとなっている。また,エンベロープ・ジェネレーターのサスティンは通常の ADSR のディケイ・タイムとリリース・タイムの 2 つのボリュームを兼ねている。したがってこのボリュームを上げると打鍵中のディケイ・タイムが長くなると同時に鍵盤から手を離した後の音の余韻が長くなる。


●Micro Preset のプリセット音ではトラベラー,エンベロープ・ジェネレーターは特定の音にしか効かない。トラベラーはシンセ 1,2 の列,及びブラスの列の各サウンドでしか働かない。またエンベロープ・ジェネレーターのアタックはシンセ 2 の列に,サスティンはシンセ 1,2 のプリセット音にしか効かない。


●プリセット・セレクターのボイスの列では VCO にオート・ベンドの効果がかかり,鍵盤を弾くごとに音程が少し下のピッチからずり上がる。この効果はリピートをオンにした状態でも有効で,妙な音が作れる(フレーズ演奏に使えるかどうかは別だが...)。


●ポルタメント・スイッチにはオフ/オン/モーメンタリー・オンの 3 つのポジションがある。モーメンタリー・オンはスイッチを倒している間だけポルタメントがオンになり,スイッチから手を離すとオフになる。まあ,日本製品独特のオマケ機能ではあります。


●Micro Preset はオモチャっぽい雰囲気ではあるが,1 VCO のわりには太い音がする。エコーを深くかけるとシンセ・ソロにも耐えうる音になるだろう。


●ランダム・リピートは,その名のとおりランダムなタイミングで鍵盤を連打したような効果が得られる。大まかなリピート・スピードはレートのボリュームで変えられるが,例によって何に使うのかよくわかりません,ハイ。


●手弾きができる人や OMD のファンの人は買いかもしれないが,CV/イン・アウトがなく,Midi 改造も望み薄なので,打ち込み専門の人にはあまり用のない機種だろう。鍵盤数も少ないので,実用的とはいえない。まあ,すでに 2 ~ 3 台シンセを持っている人が,ちょっと違う雰囲気を...という場合には 2 ~ 3 万円で手に入りそうなら,いいかもしれませんね。



外部とのインターフェイス

CV/ゲートのイン/アウト:なし

MIDI:改造は不可能