Analog Synthesizer Lecture

Sample & Hold(サンプル&ホールド):

a:Sample & Hold の基本   b:色々なシンセの Sample & Hold のパネルを見てみる

b:色々なシンセの Sample & Hold のパネルを見てみる:

 以下に何種類かのシンセの Sample and Hold 部分のパネルを解説する。


 


Roland SH-3A の Sample and Hold パネル:

Roland SH-3A のS/H パネル

Roland SH-3A のS/H パネル


 ・Roland SH-3A の Sample and Hold のパネル。表記は SAMPLER。

 ・MODE で三角波、鋸歯状波2種類、RANDOM のいずれかを選択すると S/H がスタートする。LEVEL では出力される電圧の幅を、SAMPLE TIME では Clock の早さをコントロールする。

 ・S/H のアウトは VCO と VCF に固定で送られる。このため、VCF だけに S/H の電圧を送って効果を出すといった事は出来なかった。

 

三角波/鋸歯状波/ランダムのサンプル&ホールド・サウンド

 


Roland SH-7 の Sample and Hold パネル:

Roland SH-7 のS/H パネル

Roland SH-7 のS/H パネル


 ・Roland SH-7 の Sample and Hold のパネル。表記は SAMPLE/HOLD。

 ・MODE で鋸歯状波、三角波、RANDOM の3つの波形が選択可。SAMPLE TIME では Clock の早さをコントロール、OUTPUT LAG は S/H 出力に対するポルタメント・タイムの設定(キーボード側のポルタメントとは別にかけられる)。

 ・この機種の S/H はトリガ信号が Envelope Generator に送られないため、S/H の動作と ADSR のカーブが無関係になってしまう。これ使いやすいんでしょうか?

 


Roland System-100M の Sample and Hold パネル:

Roland System-100M のS/H パネル

Roland System-100M のS/H パネル


 ・Roland System-100M の 150 モジュールにある Sample and Hold のパネル(写真右半分)。表記は S&H。

 ・このモジュールには S/H の他に RING MODULATOR、NOISE GENERATOR、LFO が搭載されており、S/H には Noise と LFO の信号が内部結線されている。

 ・左側のスイッチで Sample in に送るソース信号が選択できる。LFO、NOISE は内部接続されており、EXT の場合 EXT SIG につながれた信号がソースとなる。

 ・CLOCK RATE は内蔵クロックのスピード調整で、これを使用した場合には CLOCK OUT から Gate 信号が出力されるので、この信号を Envelope Generator 等に送って使用する。外部の Clock で S/H を起動する場合には EXT CLOCK IN に Gate 信号を送ってやる。

 ・S&H OUT は S/H の出力で、その下にある LAG TIME は出力にかけるポルタメントの時間を調整する。



 


Roland System-700 の Sample and Hold パネル:

Roland System-700 のS/H パネル

Roland System-700 のS/H パネル


 ・Roland System-700 の 709A Sample and Hold のパネル。表記は S.&H.。

 ・このモジュールの他に内部結線のないタイプもある。

 ・SAMPLE MODE のスイッチで Sample in に送るソース信号が選択できる。LFO、NOISE は内部接続されている。外部信号を使用したい場合には EXT SIG に信号を送る。

 ・CLOCK RATE は内蔵クロックのスピード調整で、これを使用した場合には CLOCK OUT から Gate 信号が出力されるので、この信号を Envelope Generator 等に送って使用する。外部の Clock で S/H を起動する場合には中央のスイッチを切り替え EXT CLOCK に Gate 信号を送ってやる。



 ←前へ