Moog について:

MOOG MUSIC INC.=モーグ・ミュージック

 MOOG シンセサイザーは開発社のモーグ博士(Robert A. Moog)の名前を冠した楽器である。最初にモーグ博士の会社が作られたのは1954年で会社名は R.A.MOOG INC.といい,テルミンを製造/販売していた。

 その後 1965 年からモジュラー・タイプのシンセサイザーを販売し始める。したがって初期の MOOG-III などのモジュラー・シンセには R.A.MOOG の社名が記載されている。

 1971 年になり muSonics 社と合併しMOOG muSonicsと社名変更。さらに MOOG MUSIC INC.(この名前が日本では最も一般的)という名前になっていく。

 1973 年からは MOOG MUSIC INC.は NORLIN MUSIC 傘下に入り,MOOG の名前は残りつつもモーグ博士はプロジェクトから抜けてしまう。

 日本での MOOG 製品の取り扱いは日本楽器(現ヤマハ)が行っていた。

 MOOG の発音についてはムーグかモーグかで色々な意見が飛び交ったが,結局はモーグが正しい。ムーグという名前はヤマハがいつの間にか付けてしまったのが,そのまま広まったというのが定説。同時期にヤマハはテルミン(これもほんとならセレミンが正しい?)をサーミンと呼んでいたという事実もある。

 Moog の名前は、その後まったく別な企業が買収しMoog Music 名義のモジュラーシンセを発売していたが。その結果、モーグ博士の会社は Big Briar(ビッグブライアー)となっていたが、モーグ博士が裁判の末、商標を取り戻し、オリジナル作者の手に再び名前が戻った。

レトロ・カタログ大全にある Moog の広告を見る